改めてTHE WAY THINGS GOオリジナルクリームの紹介をさせていただきたいと思います。
このクリームが誕生したのは、2021年の4月のことです。
それまでにも理想に近い商品はありましたが、私にとって理想のクリームはありませ
んでした。
靴磨きの作業効率や仕上がりの良さを左右する、重要な役割を担うクリームだからこ
そ「作ってみよう!!」という気持ちひとつでスタートしたのが、当店オリジナルクリ
ームの原点です。
◆思い描いた理想のクリームとは?
〇指で塗り広げても指に色移りしない。
これによって、濃い色の靴を磨いた後も、手を拭くだけで淡い色の靴の作業が出来ま
す。一日中磨いていると、何度も指や爪をブラシで掻いて洗うのが苦痛になるため、
指に色移りしにくいことは重要な要素でした。
〇はっきりとした発色。
塗り広げてブラシをかけると、革そのものの色がはっきり出て
白っぽくならない。
〇塗り広げやすい伸びの良さ。
柔らかく乳液のようなテクスチャーで、少量で全体を潤
すことが出来る。
〇浸透性の高さ。
スーと馴染んで吸収され、革の柔らかさを引き出す。
〇乳化性クリームなのに、油性クリームのような艶が出る。
油性クリームを使うと艶を簡単に出せますが、油分と蝋分が多く配合されていること
による弊害もあります。塗布してから2週間ほど経つと、まるで靴全面にワックスを
塗ったような固い状態になるため、結果的に革の柔軟性が損なわれ、クリーナーでの
除去が難しくなります。それを何度も続けていると、結果的に重ね塗りをしているの
と同じことになり、艶が出ても白っぽい濁った輝きに仕上がるデメリットがあります
。一方で、それまでの乳化性の商品は、油性ほどの艶は出ないけれど、浸透性柔軟性
は保てるというものが流通していました。
〇どんな革にも使用できる
スウェード等の裏革を除いた、エキゾチックレザー・コードバン・カーフ等
〇使い切れる量
それでまでは容量が多く、使い切る前に水分が抜けてしまって使用不可になる商品が
多い傾向にありました。
〇サラッと仕上がる
保革をしっかりできる代わりに、触ると指紋の跡が残るような仕上がりでは、取り扱いが難しくなってしまうため。
〇WAXとの相性が良い
クリームとしての性能だけではなく、ワックスとの相性・ノリが良く、鏡面磨きの邪魔をせずに磨きやすくなるクリームは少ない。
◆
製造会社の協力を得て、理想のクリームを作りたいとスタートしましたが、担当の方
と何度もやり取りをして試行錯誤を重ねても、中々思う通りの物に仕上がらない。ク
リーム作りの奥の深さ・難しさに心が折れそうになるばかりでした…。
最終的に約2年半をかけてようやく、理想の条件をひとつも妥協することなく、すべて
実現したこのクリームが完成しました。胸を張ってお勧めできる商品に仕上がってお
りますので、皆さま是非お試しださい!
※ 経年による成分の分離を防ぎ、それでいて完全に乳化してるという、製品クオリテ
ィを長期に亘って維持するには、有機溶剤は必須です。このクリームには最も低臭な有機溶剤を使用しておりますが、クリームの瓶に顔を近付けて嗅ぐと、多少感じられるかと思います。
多くの商品は香料で有機溶剤の特有のにおいを中和していますが、「革にとって不
要なものは入れない」というコンセプトで、現状では当店のクリームには香料を使
用していないためです。
有機溶剤のにおい=有害ではないということを知っていただければと思います。